契約だ、出版だ、お祝いだ!!
「洋書の森」出版翻訳契約第1号誕生記念パーティー
日本出版クラブが翻訳出版活性化をねらって今年一月にスタートした「洋書の森」から、ついに第一号の翻訳書が産声を。世界的な戯画作家エドワード・ソレル著『文豪の真実』。版権エージェンシーはイングリッシュ・エージェンシー・ジャパン、日本語版出版社はマール社、翻訳者は藤岡啓介氏。

参加者は「洋書の森」の登録会員を中心とした50余名。出版記念をかねた交流会で盛り上がる会場。写真正面奥でバンドネオンを弾く小春さん。
冒頭の挨拶をされる小野寺健先生。少年時代、ご自宅にあった改造社版『現代日本文学全集』を読みふけった、中でも鴎外の『ヰタ・セクスアリス』や菊池寛の『真珠夫人』がお気に入りだったとか。後年大学で英語を教えるようになって、はてこのままのほほんとすごしていると英語が出来なくなる、と思われて英文学の現代ものから古典までを翻訳されたというお話。翻訳は七割が日本語の力、一文一文、ただ正しく英語を訳しても「翻訳」にならない、といった翻訳者に耳の痛い教訓も。
戯画を訳したのに根拠がなかったわけではないと、31年前自分で版権交渉をし、翻訳から写植の文字指定、貼り込みまでやって出版したMAD誌を代表する『ドン・マルチン』を手にとって、決して「暴挙」ではありません、と語る藤岡啓介氏。
「洋書の森」を編集部員全員を引き連れて良書の物色をされたマール社の山崎正夫社長。「洋書の森」が生まれて企画の幅が広がった、これからも自社にふさわしい出版物を拾い出すと語る八十一歳の現役社長は元気いっぱい。
小学館OBで、アメリカ出版研究会を主宰されている金平聖之助さん。「先生」といわれるのを嫌われる根っからのジャーナリスト。編集者、ライター、翻訳者、どれほど多くの人たちが金平さんの指導、助言を得たことか。
版権エージェンシー、イングリッシュ・エージェンシーの澤潤蔵氏。今回の『文豪の真実』を初め、契約第2号“Days that Changed the World”(by Hywel Williams、平野和子訳、清流出版)、そして第3号“ONE IN THREE: a son’s journey into the science and history of cancer”(Adam Wishart、北川知子訳、ダイヤモンド社)と続々契約が成立。社長のヘイミッシュ・マカスキル氏、塩路小倫氏も同席、今日はEnglish Agency Dayですねと……
「洋書の森」を立ち上げた功労者、出版コーディネーターの加賀雅子さん。実現までほぼ2年かかった森の話から今回の契約第1号まで、そして翻訳者藤岡氏について、また、森の登録会員からの「出版企画書」(レジュメ)がもっとたくさん寄せられれば、今後の期待も込めて大いに語られた。
『文豪の真実』出版を記念して、去る十月十八日に日本出版クラブで「森から生まれた翻訳出版契約第1号記念パーティー」が開催された。編集者、翻訳者、版権エージェンシーが多数参加して、関係者によると、「洋書の森」の会員を中心としたこれまでにない盛り上がりであったという。
祝辞の第一声は、英文学者で著書・翻訳書も数多い小野寺健先生。話は当世学生気質まで及び、ユーモアを交えた縦横無尽の語りで、会場は一気に和やかな、文学的な雰囲気に包まれた。また、翻訳者の藤岡氏は、原文が残ったままの見開き頁での翻訳、戯画を訳すという恐ろしいことに挑んだ「暴挙」を語った。
この日、とくに編集子の目を引いたのは『文豪の真実』を美しい装丁で世に送り出したデザイナーの日下充典(みつのり)氏。「装丁がすばらしいので買ってしまいましたよ」と声をかけられ長身をもてあますように挨拶を繰り返していた。バンドネオンの演奏でフランスの薫りを届けてくれた若き演奏家も特別参加。彼女のパリ留学資金にカンパをするという趣向が生まれた。これから巣立とうとする有為の翻訳者たちに重なるものがあった。音楽談義に花を咲かせる端整なたたずまいの詩人氏の姿も見られた。
訳者の藤岡氏には大きな花束が贈呈されたが、氏はその花束を出版社の編集者、エージェンシー、出版クラブの面々へと一つ一つ分けていった。「洋書の森」発の処女作品の上梓に関わった仲間と、これまでの労を分かち合ってでもいるかのような印象的な一場面だった。藤岡氏のバトンを受けて走る走者はすでに三番手まで控えているという。(OMF記)
「洋書の森」から生まれた出版契約第1号
出版記念会!
来る10月18日「洋書の森」で出版記念パーティーがあります。
当日は英文学者の小野寺健先生、版権エージェンシーの澤潤蔵氏
翻訳者藤岡啓介氏のお話があります。
翻訳にかかわるみなさんがこぞって参加されますよう!
エドワード・ソレル著 『文豪の真実』
原 書:“LITERARY LIVES” by Edward Sorel
出版社: Bloomsbury Publishing US
版権エージェンシー:イングリッシュ エージェンシー ジャパン
日本版出版社 マール社
翻訳者: 藤岡 啓介
10月18日(木) 17時30分〜 日本出版クラブ会館
詳しくは下記にお問い合わせを。
財団法人日本出版クラブ
「洋書の森」事務局
東京都新宿区袋町6番地
Tel 03-3260-5271
Fax 03-3267-6095
Mail yousho@shuppan-club.jp
URL http://www.shuppan-club.jp
書架増設、児童書のコーナーも

各エイジェンシーから送られてくる版権フリーの新着書。
整理する桃山まやさんの感想——震えちゃった!

「今月の新着本」の棚は利用者にとってすごく有難い。
毎月のように通って宝物を探しているのだが、
この棚のおかげで集中できる、との声も。
強い日差しの下を、汗をふきふき坂を上って、出版クラブにやってきました。エントランスを入ったら、そこは空調の効いた天国。涼しさに生き返ります。
今月から、新着本だけのコーナーと、児童書のコーナーができました。「洋書の森」に入って右手奥に木製の本棚2本が新しく据えられ、ここに今月の新着本が収められています。また、「森」に入って左手手前、従来のフィクション棚の一番上の一角に、児童書が収められています。
来るたびに、書架が充実していくようです。冊数も多くなりましたが、新着本とか児童書、それからフランス語の新着本のコーナーと、見やすくなりました。
そういえば、以前、中国語の本を見ました。誰か借りたのかしら? なかったようですが。英語以外で今あるのは、フランス語とドイツ語ですが、他の言語の本もあると面白いですね。眺めるだけでも楽しいかも。
「洋書の森」で久しぶりに友人と会いました。今読んでいる本の話や、仕事上の悩み、これからの夢、予定など、いろいろ立ち話しました。アドバイスをもらったり、元気づけられたり。本と出会う場所ですが、人と出会う場所でもあるんですね。(8月13日 S.S.)
日経新聞でも話題に
まずは「洋書の森」の事務局から届いたニュースを。
——6月10日(日曜日)の日経新聞読書欄・コラム「フロントライン」で、「洋書の森」が写真入りで紹介されました。出版契約第1号のマール社さんの事も出ています。これでまた知名度も上がり、利用者も増えることでしょう。(早速、「日経で見た」というお問合せがありました)事務局では、第2、第3の出版契約が成立することを願って運営してまいります。翻訳出版企画書(レジュメ)の「控え」の提出をお待ちしています。6月新着分のシールは、赤です。(4月分は黄色、5月分はグリーン)
応対してくれた女性は大変感じが良かったです……
上のような投書がありました。「洋書の森」を担当される上村(かみむら)綾子さんのこと。いつも。すがすがしい表情でやさしく応対している上村さんは、さて「洋書の森」の魔女か、妖怪か、とんでもない妖精ですよ、パックだな、妖精にもいい妖精といたずらをする妖精がいるよ、じゃなんだ、とか、いろいろとニックネームの案が出てきましたが、とりあえずは事務所の皆さんが「あやさん」と呼んでいるのでこれに従おうかと。年齢不詳。藤岡さんは「どうみても二十歳そこそこ」とがんばっているようですが、彼は自分よりも若い人を見ると、みんな二十歳台にしてしまうので、これは怪しい。(BOZ記)
ドイツ、フランスの新刊書も!!
「洋書の森」の入り口を入って。すぐ右手にフランス語とドイツ語の新刊書を収めた棚があります。森を出てから「あら、あったの」という会員さんもいたようで、改めてご紹介を。
「洋書の森」が Renewal
「洋書の森」の貸し出し規定が新しくなりました。(1)ひとり2冊まで、借りられます!(2)レジュメを提出すると、その時点から3ヶ月まで貸出を延長いたします。
また、四月期から、新着洋書の背に色分けシールを貼っています。四月分は黄色、五月分はグリーンです。そろそろ登録会員の皆さんに呼びかけて小規模セミナーをやろうかと魔女たちも張り切っています。
先にお伝えした「洋書の森」契約第一号(Literary Lives, by Edward Sorel)の出版社マール社の山崎正夫社長が五月の森を訪問。今度は何がお目にかなったのか? Edward Sorel は米国に限らずヨーロッパでも評価の高い、風刺画家であり、絵本作家でもある人気アーティストです。日本では知る人ぞ知るといったところですが、これを機会に版画家エドワード・ソレルの名が広く読書人にまで知られますよう。ちなみに、ソレルさんは児童向けの”Jack and the Beanstalk”も書いている画家です。(BOZ記)
おかげさま、1600冊の「森」に育ったよ!
——一月からの五ヶ月間で、1600冊を越える蔵書に——
一か月ぶりに森に立ち寄りました。4月4日のオープニング・パーティ以来です。あの日、大勢の登録者や貸出手続きの人たちで、狭い森は活気にあふれていました。でもその分ゆっくり本を選ぶ余裕がありませんでした。それが嘘のように、静かでした。自分だけの図書室のようでした。
ちょうど今、掘り出した本の企画書(レジメ)を提出しました。一匹の賢い犬の一生を、その犬本人(本犬?)の一人称で語った本です。来館者が少ないときに、ゆっくり背表紙を眺めていて、ふと手が伸びた本でした。読んでみると私の感性にぴったり合っていました。まったく悩まずに、レジメができあがりました。
人の流れに惑わされることなく、一人じっくり背表紙を眺めていると、自分に合う本が見えてくるような気がします。今回手が伸びた本は、雪片に名前を付けて友だちのように話しかける女の子の物語です。さて、悩まずに企画書が書けるでしょうか……(5月21日 S.S)

新着書にラベルを貼ったりジャンル別に仕分けしたり、サポーターの仕事もなかなか。左が森の主の小此木孝夫さん、中央が斎藤静代さん、頭だけ見えるのが藤田優里子さん、その話し相手が別件でこられた翻訳家原田勝さん。右端が藤岡啓介さんで、たまには新刊を拝ませてもらわなければ、と。
(中里京子さん撮影)
今回はフランス語の本もかなり入っています。背表紙に緑のシールがついているのが今月の新着。ところで、出版クラブのレストランはおいしい。聞いてみたらホテル・オークラ系列だとか。サラダ、デザート、飲み物お代わり自由のランチもお勧め。森にいらしたら、ついでにお腹も満足させてもいいかも!(5月21日 T.Y)
本誌で小川高義先生の新連載が始まりましたが、これからとても楽しみです。実は、小川先生の訳された"Secret Life of Bees" (『リリー はちみつ色の夏』)の著者、Sue Monk Kidd の本、"The Mermaid Chair"が洋書の森の本棚に眠っています。ちょっとスピリチュアル系の本ですが、ご興味のある方はぜひどうぞ! 早い者勝ちですよ!(5月21日 K.N)
洋書の森には、書店の洋書売り場やAmazonでは通り過ぎてしまうような本がたくさん並んでいる。なぜか、この本たちが特別なものであるように思えてくる。翻訳出版からは、はずされてしまった、いわば「見捨てられた本たち」。よく知られた著者もいれば、タイムリーな話題を扱った書籍もある。翻訳書として日の目をみた類書とは、いったい何が違ったのだろうか。何故、版権エージェントがこれらの本を圏外としたのか、その選択の基準が知りたくなる。そこから何かが見えてくるように思う。(5月21日 Y.F)
オープニング・パーティー、大盛況
「洋書の森」に編集者、翻訳者、エージェンシーが153人

「洋書の森」の企画を支援する藤岡さんの挨拶、後ろに控えているのは静山社提供のハリー・ポッターの帽子をかぶった「洋書の森」サポーター(通称魔女さん)の皆さん。右から藤田、最所、(残念ながら藤岡さんで隠れてしまった斎藤さん)、山岡さん、中里さん。

会場の一こま
去る4月4日に開催された「洋書の森」のオープニング・パーティーは、折からの豪雨にかかわらず153人が参加して記念すべき幕開けになりました。当日会員登録された方が37名と、これも主催者の予想を上回る数字でした。「洋書の森」がさらに出版界に深く根付くことになるでしょう。当コラムに寄せられた参加翻訳者の声を聞いてください。(BOZ記)
○本当に夢のようなひとときを過ごす事ができて、あの豪雨の中神楽坂の商店街をずぶぬれで駆け抜けたかいがありました!プロの翻訳者の方を初め、勉強中の仲間(ライバルの皆さん)から直接お話を聞くことができ、大変刺激になりました。おかげさまで、数多くの出版社の方に気後れせずに声をかけることができました。残念ながら私の企画はどこの出版社からも確実な「手ごたえ」はいただけませんでしたが……
○わたしが出版翻訳企画書を作成中の書物について、女性の編集者の方が「面白そう!私は個人的に読みたいですよ!」と言ってくださったのがとても嬉しかったです。「個人的に」が残念ですが、おかげで勇気が出ました。
○パーティーでは「洋書の森」に立ち寄って、ヤングアダルト物(?)を二冊借りてきました。一ヶ月で読めるか怪しいですが、読み出した一冊目はなかなか面白い内容で先が楽しみです。
○パーティーではさまざまな方とお話できました。せっかくできたつながりを生かすことができるように努力してまいりたいと思います。お話できた方にメールをお送りしました。送ってしまってから言葉が足りなかったか、いや余計なことをいったかもと、後になって冷や汗をかいています。翻訳者にとって、出版社やエージェント、プロモーター、そして他の翻訳者の方々と直接知り合える機会を得ることができましたのは、まさに画期的な出来事でした。
○関係者みなさまの綿密なご準備のおかげで、会場もとてもなごやかで、普段なら畏れ多くて近寄ることも憚られるような方々も、嫌な顔ひとつせずにお話をしてくださり、とても有難く存じました。
○これからいよいよ洋書の森が枝を伸ばし、葉を茂らせていく季節になりますね。一夜明けてもまだ興奮冷めやらぬ、といった気分です。本当に、素晴らしい企画でした。翻訳者にとっては、前代未聞の天国のような交流会でした。今日は名刺を交換していただいた出版社やエージェントの方々にメールを送っております。でも記憶があやふやで、うっかり間違ったことを書いてしまってはいないかと、ちょっと心配です。
○雷雨をついて行った甲斐があり、とても有意義な時間を過ごすことができました。でも、出版社の方には、胸に社名をつけてほしかったです。そうすれば、もっと声をかけやすかったと思います。
○大パーティーもいいのですが、今後の計画で、少人数のこじんまりとした懇談会があっていいのでは。今日はフランス語の日、今日はノンフィクションの日というように、ジャンル分けで。エージェンシーの方の話も聞きたい。
○わたしは児童書を見てみたいのですが、「洋書の森」の棚も、児童書を分けてもらえるとありがたいです。
誕生より3ヶ月、多くの方に支えられて成長してきた「洋書の森」では、会員数が100名を越え、出版契約第一号も生まれました。毎月入荷する本は良本(それも上製本が多数)ばかりで、入れ替え作業では、狭い収納スペースにいかにたくさんの本を陳列させるか、頭を悩ませています。
そんな手植えの「森」の成長を祝い、またさらに多くの方たちの利用を期待して、来る4月4日午後5時半より、神楽坂の日本出版クラブでオープニング記念パーティが開かれます。本を探している翻訳者、翻訳勉強中の方、翻訳に興味のある方、そして出版社やエージェンシー、出版プロモーターの方々などが「翻訳」をキーワードに集い、「翻訳出版の輪」を広げます。神楽坂の一角からいろいろな輪ができて、それらが大きく育っていくといいですね。3月26日現在で参加者が70名を越えました!! 大きな会場です、今からでも振るってご参加を。エージェンシー四社のコーナーも特設されます。電話(03)3226-5271。(3月27日 S.S)
本年の1月に仮オープンした日本出版クラブの「洋書の森」に展示された版権フリー本の中から、会員の㈱マール社さんが下記の書を選び、翻訳出版契約を取り決められました。
オープンしてから3月の9日に会員登録者100名、展示図書は1000点を越えるまでに充実してきたのですが、この「森」から生まれるべき翻訳書がまだ出ていませんでした。

マール社さんが「これぞッ」と選んだのは、表紙写真の“LITERARY LIVES”(Edward Sorel、Bloomsbury US)で、出版契約はイングリッシュ エージェンシー ジャパンの扱いです。マール社は、美術・デザイン分野の図書を出版、ライフスタイル、パソコン、一般書、シリーズ物も続々と手掛けている出版社です。
数多くの作品集のあるカルカチュア作家エドワード・ソレルが、プルースト、サルトル、トルストイ、ノーマン・メーラーなどの文豪たちの生涯を皮肉たっぷりの戯画で描くもので、本書で初めて目にするエピソードもたっぷりあるという内容です。まさにマール社ならではの「目のつけどころ」といっていい企画でした。
「洋書の森」の利用者は現在のところ翻訳者が圧倒的多数を占めていますが、今回のように出版社が「森」を訪れ、自社の企画に取り上げていくようになれば、ますます出版界は活性化し、数多くの良書が生み出されていくでしょう。(3月19日、BOZ記)
—— アリの恋人たちがお日様を見ながら、愛を語り合っているのですが…
彼女: ねえ、あたしがあなたのことをどれだけ思っているか、わかる?
彼: どれくらい?
彼女: 川が、空から降る雨を愛するように。花が、キラキラ光るお日様に恋するように。砂浜が、目の前に広がる海原を慕うように。
彼: ???
—— さあ、彼はどのように彼女に答えるのでしょうか?
Felica Rose Queridoによる絵本、どなたか訳してみませんか?(2月28日、S.S)
出版クラブの事務局のドアを開けると、横文字のカラフルな本が約800点、三本の本棚から飛び出さんばかりにお出迎え。フィクションからノンフィクション、実用書まで、英語が中心だが、仏語・独語もある。しかもすべてが新刊書。洋書が大好き、と言う人にはもってこいのコーナーだ。眺めるだけでもワクワクするのに、手にとって重さや手触り、分厚いの、薄いのといった感触を味わうこともできるし、印刷の匂いを嗅ぐこともできるのだから、たまらない。
さて、どの本にしようか。あまりの点数の多さに目移りして迷ったときには、装丁で選ぶのも面白い。東南アジア風の絵、中世ヨーロッパを思わせる絵、映画の一シーンのような写真、赤面してしまうような大胆な絵柄など、表紙のデザインは中身を雄弁に語っている。評伝なら当人の写真や肖像画がこちらをじっと見ている。その視線をかいくぐって…、そうだ、朱色の表紙、手触りの柔らかい、この小説にしよう。中世イギリスを舞台にした気丈で賢明で優雅な女性のラブストーリー……。(1月30日、S.S)
友人といっしょに「洋書の森」を訪ねたが、翻訳企画書をどのように作ろうか。洋書を読んで、真っ先にそう考えられるとは、なんと嬉しいことだろう。私が持ち帰った「洋書」は、今、机の上にある。この本に、新たな形を与えることを想像するのはとても楽しい。自らが大地を開拓していくという、大きな可能性も感じる。「洋書の森」で自分を試し、力を磨いていきたいと願っている。(1月29日、Y.F)


























