入門翻訳勝ち抜き道場

頌春 2010年正月 執筆者からのメッセージ

グローバル化と言いながら日本の「いいもの」がまだまだ外国語で発信されていない。海外の英語もの、まして英語以外の書の日本語への翻訳出版も全体からすればごく僅かである。

グローバリズムが進む今こそ、「翻訳は文化である」をあらためて問い直す良い機会であろう。

翻訳家/エッセイストの登竜門・WEBマガジン『出版翻訳』、翻訳道場の集う『翻訳の海』、二誌が共鳴しながら、翻訳とは何か、翻訳するのはなぜか、翻訳家とは何者か、翻訳家の現在、翻訳の方法論を、今年も大いに論じ、研ぎ合っていただければ幸甚です。

編集発行人・山田 勝巳



馬ぽくぽく我を絵に見る夏野哉
創刊編集長・藤岡 啓介

――芭蕉だ。笠きて馬に乗る坊主は、いづれの境より出て何をむさぼりありくにや、是は予の旅のすがたを写せりとかや。大火で江戸を離れ、夏の日、吉田あたりの裾野を農馬でいくとき、俳諧の道を探る自分の姿を、芭蕉は諧謔をまじえ、「我を絵に見る」と発句した。

二〇一〇年正月、季はことなろうとも、折につけこの句をとなえたい。中山義秀『芭蕉庵桃青』に学んだ。

<2010年正月 執筆者からのメッセージ(アルファベット順)
私の本棚
秋林 哲也

仕事で神田神保町に出るたび、岩波ブックセンターに立寄り、ひとわたり本を眺めたり手にとってページをめくったりします。近くの東京堂や三省堂ほど規模は大きくないのですが、ここの書籍の分類や並べ方、本の選び方などは、私の頭の中の整理に役立つ感じで、行くたびになにかを得たような気分になります。「私の本棚」のような存在です。

昨年末のニュースで、出版の総売上げがとうとう2兆円を割ったといわれ、話題になっていますが、この中には「WEBマガジン」のようなものは含まれていません。知的生産は2兆円という枠以外のところで広がりと深まりを見せているのではないでしょうか。

WEBなども含めて、それぞれ「自分の本棚」をどこかに持つといいですね。

2010- Delightfully Decimal
Spencer Fancutt

Best wishes for a wonderful decade to all readers, writers, and translators at SunFlare. I hope this is your best decade yet! Did you write your New Year Resolutions?All the best.

不調でも無為でもいい2010年
藤森 かよこ

年の初めは、事情がありまして、今までに書いた論文(作文)や、学会発表などの記録を整理して、エクセルに入力する作業に忙殺されております。

こういう作文や発表を、私のいる業界では、「業績」と呼びます(哂い)。私の「業績」は、内容はなく、世の中の発展に何も貢献しませんが、私の関ってきた分野的には、数だけはあるので、入力が大変です。

この作業によって、心ならずも、私は自分の半生を振り返ることになっています。身も心も、くたびれているはずだ・・・と思いました。

去年は、アイン・ランドの翻訳も、何もかもできず、ただただ実のなさそうな、もちろん花が咲くこともなさそうな労働に明け暮れました。本年2010年も、それでいいと思っております。不調ながら、営々と働きながら、足踏みしている数年があってもいいと思っています。何か考えるでしょう。

明るく、楽しく
藤田 優里子

感謝の気持ちは忘れずに、好きなことを追求してゆきたいです。そして、ものごとにとらわれず、自由でいたいです。一年を通して、音楽・美術、人との出会いを堪能できますように。
皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

翻訳は人をつなぐ。
原田 勝

あけましておめでとうございます。

去年もまた、翻訳を通じて知人との親交が深まり、再会が果たされ、新しい出会いが生まれました。翻訳は一人でする仕事なのに、すばらしい出会いをたくさんもたらしてくれます。

2010年、みなさんにも、わたしにも、刺激に満ちた出会いがたくさんありますように!

ワールドカップ・イヤー
岩坂 彰

4年に一度のサッカー・ワールドカップ。4年前は開催地ドイツを2週間ほどうろうろしましたが、今年の南アフリカ行きは諸般の事情により難しそうです。それでも、20年前にネルソン・マンデラの来日集会に足を運んだことのある身としては、彼の地でワールドカップが開催されるということに感慨を覚えざるをえません。

日本代表も今回はそれなりに楽しめそうですし、6月は余裕を作るべく春の仕事は必ず5月までに片付けますので、編集者のみなさま、よろしくお願いいたします。

2010年を迎えて
北川 知子

あけましておめでとうございます。

1月4日、建て替え間近の歌舞伎座で歌舞伎を見てきました。生の舞台を通しで見るのははじめてで、幕間の客席の雰囲気なども味わいつつ、とても楽しいひとときを過ごすことができました。

今年はこんな風に、「今までやったことがなかったこと」を積極的にやってみたいと思っています。去年の春、25年間勤めていた職場を離れ、翻訳者としての生活をスタートさせてから9ヶ月、翻訳に取り組む時間だけではなく、それ以外の時間を充実させることで好循環が生まれ、結果的に、翻訳に携わる時間を密度の濃いものにできるような気がしています。

‘ロンドン発パリ経由世界行き’に乗って
北原 千津子

2009年9月、長年の夢でした、ヴェニスを訪れました。この10年くらいイタリアルネッサンスを追いかけて、フィレンツェ、ローマ、ナポリ・・・、ヴェニスをもって、一応終了です。

さて、2010年はどこへ行きましょう。

とりあえず、北アフリカはモロッコです。欧州、ことにフランスとマグレブとは、切っても切れない縁で結ばれ・・・それを少しでも理解するために、私の「見てみたい」「行ってみたい」「感じてみたい」がまた始まりました。クリスマス明けからカサブランカに入り、初日の出は、マラケシュで拝みます。

ネコ語の翻訳にも力を
北村 京子

ネコにもいろいろな性格があって、我が家の3匹のネコたちの中にも、毎日毎日よくしゃべるのもいれば、3日に1度くらい、かそけき声でほんの一言二言発するのもいます。そういう物静かな子がごくたまに、ニャアニャアと必死に何かを訴えかけてくることがあり、そんなとき口では「ああ、なるほどね。うんうん。わかるわかる」とか言いながら頭をなでてやるのですが、ほんとうは一言も理解できていません。ああ、わかってあげられたらいいのに。今年は人間語だけでなく、ネコ語の翻訳にも力を入れたいと思っています。

2010年 新しいことにチャレンジ
熊谷 美保

昨年、念願だったオーストラリアの永住権を取得し、オーストラリアで生活する上での制約が殆ど無くなりました。

今までこの制約を言い訳に、「自分が本当にやりたいこと」を先延ばしにしてきた感が有りますが、今年は勇気を持って、新しいことにチャレンジしたいと思います。

そのためにもご無沙汰していたヨガを再開し、日本語、英語の本を沢山読み、日本語、英語の文章を沢山書いて、体力、知力、気力を増強に努めます。

昨年に引き続き、ケアンズで購入した築70年の家のリノベーションも楽しみながら完成を目指します。「ケアンズ通信」、今年もよろしくお願い致します。

2010年の抱負
村松 静枝

まずは初めて経験する共訳の訳書出版に全力投球、それしか考えられません。あとは、ジョギングでも始めたいなあと思っています。

2010(ニトー)
長岡 真弓

あけましておめでとうございます。

2010年は、
1.誰かの心を温める本を訳す。
2.誰かの無意識を揺らす絵を描く。
この二刀流で真剣勝負!

どうぞよろしくお願いいたします。

年頭の和歌
岡地 榮

私は、毎年、年賀状に和歌と添書きを載せています。今年は、下記のものでした。

      大いなる虹の根元に今立てり
      消えで輝く 愛の橋なり

    (御蔭さまで消えない虹を発見しました。この輝く虹の橋の
      橋守となって日々楽しく働きたい、と念願しております)

実は今、

「和英やまとことば発想辞典」
(英語発想習得ツール「和英レインボーブリッジ」付き)
一般技術文書―助詞篇

と題する本(電子本)を書いています。

昔の「和英てにをは発想辞典」を大衆化し、電子化したものです。

「和英レインボーブリッジ」は、「和英てにをは発想辞典」の大衆化のために作った「英語発想習得ツール」ですが、書いていて随喜の涙を流しています。私は、和英翻訳のプロを以て任じていますが、「これで計り知れないくらい腕が上がる、よし、これで行こう!」と、張り切っています。

「一般技術文書―動詞篇」にも着手しています。また、「特許文書―助詞篇」および「特許文書―動詞篇」にも着手しています。ジャンル、品詞別、そして分野別、と夢は限りなく拡がっています。

なお、上記の和歌は、この「和英レインボーブリッジ」作成の過程で生まれたものです。御感想など頂ければ幸甚です。

New Year's Resolutions 2010
最所 篤子

元旦早々、失恋したさいしょです。これより悪いことがもはや起きるはずはあるまい。2010年、がんばります。
本年の誓い:①WEBマガジン『翻訳の海』の講座をちゃんとやり通す。②サルサで「すみません、ヘタクソで」といちいちパートナーに謝らなくてすむようになる。③翻訳書が出るらしく(一応、決定。でも油断はできない)、次の本も、決まりつつあるようなのでその翻訳を頑張る。④ブログをさぼってもいいからやめない。⑤恋をして、それを少なくとも1年以上継続する・・・・・・のはできるかしら? ⑥”Think Of England”以外にオリジナルでも文章を書いてみる。

2010年が皆さんにとって、そして私にとっても素敵な一年になってくれますように!

愚直に、がんばる!
斎藤 静代

自分で探した本が日の目をみるとは限らず、私の場合、いただいた本を訳させていただくことでここまでやってきました。でも毎年、年初には思います、今年こそは持ち込んだ本を訳したい、と。で、今年も同じ目標をたてます。持ち込みをがんばる!

ついでにその縁で仕事をいただけるようにがんばる!(まるで小学生…)

出来ないと思わない。あきらめない!
桜井 則子

明けましておめでとうございます。今年は虎のように力強い、元気のよい年になるとよいですね。とはいえ半年ぶりにカザフスタンから帰国してみると、日本の暗さにたじろいでしまいました。政治家はおたおたし、役人はおろおろし、国民は諦め色の黄昏の中でいろいろなことを我慢しているように見えました。でも、元気を出しましょう!

昨年、「カザフスタン便り」を書かせていただいたり、「アンソニー・トロロープの自伝」の翻訳に挑戦するといった自分でも自分がやっているとは信じられない事をやりながら思ったのは、出来ないと思ったらその時点で出来なくなるし、あきらめたらそこで終ってしまうという事でした。だから今年もあきらめずにどんどんチャレンジしていきます。

ふたつの楽しみ
たかお まゆみ

昨年10月、人生最大のできごとが起きた。今年はそれを背負ってゆく歩みになる。そんななか、ヨハンナ・シュピリ作品を訳していくのは、心を外に向けてせいいっぱい注いでいくような作業になるだろう。なによりの楽しみだ。

もうひとつの楽しみは、春に長編小説が刊行になること。50年来の純愛が実るという、あまりにも静謐で澄み切ったラブ・ストーリー。翻訳期間にわたしが浸っていたあのカタルシス気分(註:原文そのものに対して読者として感じていたのであり、自分の訳文に対して感じていたのではない!)を、読者の皆さまも果たして感じてくださるだろうか!?

書くことは面白い!
田中 寿美

新年、明けましておめでとうございます。二年半書き続けた「Did you know that?」は、昨年後半すっかりご無沙汰してしまいました。昨秋は子供向けに記事を書く機会があり、毎日新聞社の「毎日小学生新聞」に「アメリカの秋―オレゴンの教室から」というテーマで、日米教育の違い、アメリカの文化、祝日などについてシリーズで載せていただきました。やはり、子供向けでも大人向けでも「書くことは面白い!」と決意を新たにしている次第です。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

<2010年正月 編集部からのメッセージ
多彩に
マックシステム株式会社
インターネットビジネス・ソリューション部
Webサイト制作室デザイナー・謝 佩吟(シャ ペイイン)

明けましておめでとうございます。

2009年は忙しかった一年でした。2010年は美術館を巡ったり、展示会に行ったり、読書などをしたいと思います。 仕事柄、クリエイティブ力を常に求めています。今年はクリエイティブ力をアップしたいと思います。
できれば、海外旅行へも行きたいです~

千里の道も
マックシステム株式会社
インターネットビジネス・ソリューション部
ビジネスサポート室・下條 志衣

明けましておめでとうございます。
千里の道も一歩から。毎日1つでも何かを身につけたといえるように頑張ります。
後は最近ご無沙汰になってしまっていた読書習慣を取り戻すこと!ジャンルにこだわらずたくさん読んでいきたいです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年11月に2人目の孫が生まれました。
サン・フレアR&Dセンター
「翻訳勝ち抜き道場」担当プログラマ・吉澤 忠義

これまで母親を独占していた3歳6ヶ月の孫娘が、妙に擦り寄ってきて、

「じいちゃん、寂しいの、一緒に遊んで」とアニメやディズニーのキャラクター が出てくる話を盛んにします。 ちょっと前までは、テレビから流れるキャッチコピー等を、かたことに真似をするだけで聞こうが聞くまいが、自分で悦に入っている様子でしたが、今は、話も大分創作的に広がり、会話を楽しむように変わってきました。
そんな成長の姿に感傷に慕っていると、「ちゃんと聞いているの!」ときつい目で見上げきます。そこで、周りに散らばったぬいぐるみのひとつをつまみ上げて、「プリキア ピーンク!」とポーズ、孫娘の大喝采を浴びています。

「明日に向かって跳ぶ。」 by 宝島社
サン・フレア WEB マスター
濱口 優子

2010年1月4日の朝日新聞に見開きでデカデカと、宝島社の広告が掲載されていました。

「明日に向かって跳ぶ。」と左ページに大きく、そして、右ページには、「あけましておめでとうございます。しかしながら、「いや、たいしておめでたくなんかないよ」と思われている読者の方も少なくないんじゃないでしょうか」と始まり、「景気の二番底が来る、みたいなことばかり並べたところで、なにも生まれることはない。ダメだダメだと言われるより、「できる。」と言われて子どもが育つように、国民も国も、良い部分を指摘され、ほめられてこそ成長していけるのだと思うのです。」と結んだコピー。

文中にある、「暗い雰囲気を吹っ飛ばして、人々の気持ちをポジティブにするような「元気になるメディア」としての役割が、メディアには必要なんじゃないか」。この部分を、そっくりいただき、「翻訳者の気持ちをポジティブにするような「元気になるメディア」としての役割が、WEBマガジン『出版翻訳』には必要なんじゃないか」として新年のメッセージといたします。

宝島社広告全文はこちら:
http://tkj.jp/koukoku/index.html

2010年正月 執筆者からのメッセージ